書籍詳細

ナースのための やさしくわかる内視鏡検査・治療・ケア

工藤 進英:監修

サイズ・頁数 B5変型判・232頁
ISBNコード 978-4-8163-5361-1
価格(税込) 2,750円
発行日 2013.03.07

内容紹介

本書では、内視鏡検査・治療のポイント、看護のポイントなど、必要な事項すべてを解説しました。看護師という患者さんにより近い目線・視点から、アドバイスやポイントという表現を多用することで、初心者のスタッフでも重要ポイントを効率よく習得できるように工夫しました。

目次

第1章 写真で見る上部・下部消化管内視鏡検査と声かけ・ケア

上部消化管

下部消化管



第2章 患者中心の内視鏡検査・治療・ケアのために

クリニカルパス

 クリニカルパスとは

 パスの生まれた背景・歴史

 パスの目的とメリット

 パスにかかわるスタッフ

 パスの種類と書式

 上部内視鏡検査(外来用)クリンカルパス

 下部内視鏡検査(外来用)クリンカルパス

  Advice

  クリティカルパスとクリニカルパス

  パスの固定化・画一化を避けよう

  ナース中心でパスの作成を

インフォームド・コンセント

 患者の選択権・自由意思を最大限に尊重

 インフォームド・コンセントとクリニカルパス

 食道・胃・十二指腸内視鏡検査の説明と同意書

 大腸内視鏡検査の説明と同意書

偶発症への対応

 前処置による偶発症

 上部消化管内視鏡検査による偶発症

 下部消化管内視鏡検査による偶発症

抗血栓療法への対応

 抗血栓療法(抗凝固療法、抗血小板療法)とは

 抗血栓療法への対応方法

 抗凝固薬・抗血小板薬の名称、効果・効能

  Advice

  必ず抗血栓療法の有無を確認

  休薬の可否を処方医と相談

  添付文書をチェック

セデーション時の対応

 セデーション(鎮静)の現状

 セデーション時のケア

 よりよいケアのためのコミュニケーション術



第3章 内視鏡検査とケアのポイント

上部消化管内視鏡検査

 食道の構造

 主な食道疾患と観察のポイント

 胃・十二指腸の構造

 主な胃・十二指腸疾患と観察のポイント

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 予約決定時の患者指導

 前処置

 検査の実際

 検査後、特に伝えたい注意事項

 経鼻内視鏡検査

 小腸内視鏡検査

  Advice

  緊張感をとり除く

  専用カバーを活用

  事前に患者の要望を

  食道の色素散布

下部消化管内視鏡検査

 大腸の構造

 主な大腸疾患と観察のポイント

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 予約決定時の患者指導(在宅の場合)

 検査の実際

 軸保持短縮法、体位変換、用手圧迫法

 検査後、特に伝えたい注意事項

  Advice

  表面の微細構造を観察

  検査前日の食事

  腸管洗浄の追加処置

  投与後は授乳を中止

  アレルギーの有無

  殿部を軽く開く

  挿入時の声かけ

  体位変換とエア

超音波内視鏡検査

 適応と禁忌

 EUSの方法

 準備する機材・薬剤

 前処置

 検査の実際

 狭帯域光観察(NBI)

  Advice

  消泡液をしっかり服用

  音波を通す脱気水

  適宜、速やかに吸引を

色素内視鏡検査

 色素内視鏡検査の種類と主な色素

 適応と禁忌・注意

 色素の投与法

 色素内視鏡検査の流れ

 主な色素内視鏡検査

  Advice

  私服には防護カバーを

  散布のコツ

  腹部の張り感

生検検査

 準備する機材・薬剤

 生検検査の流れ

 鉗子の操作方法

 検体のとり扱い

 ヘリコバクター・ピロリと生検

  Advice

  鉗子の使い方のコツ

  検査終了時に必ず確認

内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)

 適応と禁忌

 安全にポリペクトミーを行う準備として

 ポリペクトミーの実際

 ポリペクトミーの偶発症

 大腸ポリープを切除された方へ

★ホットバイオプシー

  Advice

  休薬が必要か否か、処方医に相談



第4章 内視鏡治療とケアのポイント

内視鏡的止血法

 内視鏡的止血法の種類と適応となる出血源の性状

 吐血、下血・血便をきたす主な消化器疾患

 前準備

 患者・家族からの情報収集

 クリップ止血法

 薬剤局注法

 熱凝固止血法

  Advice

  止血法は4種類

  血便も対象

  体温程度の水を

  最適なクリップを選択

  クリップはゆっくりと引いて開く

  手技をしっかりと習得

  浅い穿刺、注入を心がける

  止血後は必ず検査を

  しっかりと観察を

  止血術での介助者の役割

内視鏡的硬化療法(EIS)、内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)

 EIS・EVLとは

 EIS・EVLの適応

 EISの禁忌

 EIS(内視鏡的硬化療法)の実際

 EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)の実際

 EIS・EVLの偶発症

  Advice

  緊張を和らげよう

  声に出して注入

  バルーンの役割とは

  継続して観察を

  オーバーチューブを挿入

  継続して観察を

  偶発症を予防

内視鏡的逆行性胆膵管造影法(ERCP)

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 前処置

 検査前のケア

 ERCPのの実際

 検査後のケア

 MRCP(磁気共鳴胆道膵管造影法)

 ERCPの偶発症

 内視鏡ナースと病棟ナースの連携

  Advice

  事前に万全の用意

  適度な高さに調整

  造影剤を満たしておく

  モニターと患者の観察を

内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)、内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)

 ESTとは

 EPBDとは

 ESTの適応と禁忌

 ESTの実際~総胆管結石の場合

 準備する機材・薬剤

 前処置

 術前のケア

 術中のケア

 術後のケア

 ESTの偶発症

  Advice

  EPBDの適応

  数種類を用意

  対極板の装着部位

  患者の苦痛を十分に考慮

内視鏡的胆道ドレナージ術(EBD、ENBD)

 EBD、ENBDとは

 準備する機・薬剤

 前処置

 EBDの実際

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 前処置

 EMRの実際~大腸ポリープの場合

 EMRの偶発症

  Advice

  スネアの操作は慎重かつ丁寧に

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 前処置

 ESDの手技~早期食道癌の場合

 ケアの実際

 ESDの偶発症

内視鏡的バルーン拡張術

 適応と禁忌

 準備する機材・薬剤

 前処置

 内視鏡的バルーン拡張術の実際

 拡張後のケア

 内視鏡的バルーン拡張術の偶発症

経皮内視鏡的胃瘻(ろう)造設術(PEG)

 適応と禁忌

 胃瘻カテーテルの種類

 増設法の種類

 準備する機材・薬剤

 前処置と準備

 PEG増設の実際~プル法

 PEG増設後の偶発症とケア

 消化器内視鏡技師になるためには

  Advice

  カテーテルの特徴を確認

  必ずモニタリングを

  鎮静薬を適切に使用

  胃瘻を使いこなせるように

内視鏡的異物摘出術

 内視鏡的異物摘出術の適応

 異物の内訳と停留部位

 処置具の準備

 前処置

 術前・術中のケア

 術後のケア

  Advice

  SpO2、血圧を注意深く観察

  家族への指導



第5章 感染・医療事故を防ぐために

消化器内視鏡の洗浄・消毒・滅菌

 内視鏡による感染を引き起こす主な病原体

 内視鏡機器による感染防止の基本的な考え方

 スコープの洗浄・消毒の実際

 スコープ付属品の洗浄・消毒・滅菌

  Advice

  個人防護用具を身につけて

  洗浄・消毒の履歴管理

  点検と確認

  滅菌はオートクレーブで

内視鏡医療従事者の感染防止対策

 感染防止の基本

 血液・体液の暴露状況

 個人防護用具(PPE)の使用

 手洗い・手指消毒の基本

 OneandOnlyCampaign

  Advice

  心して感染予防対策を

医療廃棄物の取り扱い

 医療廃棄物とは

 感染性廃棄物の判断フロー

 廃棄物の分別・処理

 産業廃棄物管理票(マニュフェスト)

ヒヤリハット事例