書籍詳細

史上最強カラー図解 はじめての生理学

當瀬 規嗣 監修

サイズ・頁数 A5判・256頁
ISBNコード 978-4-8163-5635-3
価格(税込) 1,980円
発行日 2014.05.19

内容紹介

医療・スポーツ関係者の仕事に就く方、目指す方に向けた生理学の本です。リアルなカラーイラストや、わかりやすい模式図を豊富に使い、人間の体の基本的な機能と仕組みを解説します。先生と生徒、および章ごとのキャラクターが、目には見えない人体や細胞の世界を案内します。

目次

巻頭

生理学とはなんだろう?

体の機能を追求する学問

ヒトの1日を生理学からみると

まえがき

第1章 食べる、消化する 消化・吸収と中間代謝

ヒトはちくわと同じ

体をつくり、生命維持に不可欠─栄養素の役割

食物摂取の第一ステップ─噛む、飲み込む

食べ物を少しずつ腸へ送る─食べ物をためる、溶かす

最強の消化液と混ぜる─膵液と胆汁による消化

食物を体の「中」へ取り込む─終末消化と吸収

食物を縦横に押しつぶす─蠕動運動

消化を促すホルモンの働き─消化液の分泌の制御

栄養素と不要なものを処理する─各栄養素の吸収

体内で栄養素を加工する─中間代謝

空腹時の重要なエネルギー産生─糖新生

手っ取り早くエネルギーをつくる─嫌気的解糖系

大きなエネルギーを長時間つくる─TCAサイクルとβ酸化

筋肉に蓄えたエネルギーのもとを使う─ローマン反応

筋肉で熱をつくり、汗で冷やして調節─体温の生成と調節

column 生理学的にも、脂肪を減らすには運動するのがベスト

第2章 息をする、血液の流れ 呼吸と循環

呼吸は生命活動の基本

酸素を血液に溶かす─肺胞とガス交換

呼吸の調節をするセンサーがある─換気応答

血液は全身の物流に不可欠─物資の運搬

血液成分の重要任務①─赤血球と酸素運搬

血液成分の重要任務②─白血球と免疫

血液成分の重要任務③─血小板と凝固作用

血液成分の重要任務④─血漿と栄養素の運搬

型を決めるのは抗原抗体反応─ABO式血液型とRh式血液

血管は全身に巡らされた輸送路─血液の循環ルートと心臓

全身に血液を送り出す─心臓のポンプ作用

体内で栄養素を加工する①─動脈と静脈

体内で栄養素を加工する②─毛細血管と微小循環

水分と高分子の物質を輸送する─リンパ循環

高すぎても低すぎてもよくない─血圧

column 手のひらや指の静脈を使った認証システムのしくみは?

第3章 体内環境の整備 排泄

出さないと命にかかわる

腎臓で血液中のゴミを除く─尿の生成

毛細血管でできたフィルターが働く─血液の濾過システム

いったん捨てた水分や成分を再吸収─原尿の再吸収

膀胱は尿の一時保管場所─膀胱と排尿

大腸の重要な働き─消化物の固形化

タイミングを逃さないのがポイント─胃-大腸反射と排便

column 腎臓病になると、高血圧になるのはなぜ?

第4章 つくる、交流する 細胞

細胞は生物の基本

体の中には海がある?─細胞の内外にある水分

細胞の仕事①─遺伝子は設計図

細胞の仕事②─細胞小器官の役割

これなしでは細胞は成り立たない─細胞膜のしくみ

輸送のしくみはさまざまである─細胞膜の物流システム

細胞膜の輸送形態①─拡散と浸透

細胞膜の輸送形態②─ポンプは動力輸送

細胞膜の輸送形態③─輸送体は運び屋の役割

細胞膜の輸送形態④─チャネルは特殊な通路

column 細胞の寿命はどれくらい? 自殺する細胞もある?

第5章 体を動かす 情報伝達

伝わらないと動かない

反応のきっかけ─細胞膜の電気現象

情報伝達を可能にする─静止膜電位と活動電位

情報の伝達路─全身を巡る神経ネットワーク

活動電位が次々に移動する─神経細胞と興奮の伝導

神経細胞の連結部─シナプスと化学的伝達

神経と筋肉の連絡─筋肉と運動神経

筋肉の収縮するしくみ─神経の興奮と筋細胞

筋肉の種類と構造①──骨格筋、心筋、平滑筋

筋肉の種類と構造②──横紋筋のフィラメント

筋肉の種類と構造③─フィラメントと筋収縮

心臓は筋肉でできている─心筋を動かすしくみ

心臓のリズムの調節─洞房結節と自律神経

心臓のリズムを決める─ペースメーカー電位

リズムの伝わり方─心筋細胞の伝導

心臓内の刺激の伝わり方がわかる─心電図の波形の意味

心臓が動きつづける理由─心筋特有の収縮スタイル

column 神経伝達物質は精神状態にも影響する?

第6章 支える、保つ 内分泌

ホルモンは体の機能の調整役

ホルモンが作用するしくみ─セカンドメッセンジャーの合成

内分泌系の総司令塔─視床下部ホルモン

視床下部ホルモンの指令で反応─下垂体ホルモン

概日リズムと関係する─松果体ホルモン

別名は“異化作用ホルモン”─甲状腺ホルモン

糖代謝を調整する─副腎皮質ホルモン①

体液の調整にかかわる─副腎皮質ホルモン②

ストレスに対抗して作用する─副腎髄質ホルモン

糖、たんぱく、脂質の代謝にかかわる─膵島ホルモン

2つのホルモンが女性の体を支配する─女性ホルモン

精巣から分泌される─男性ホルモン

column ホルモンの分泌異常によって起こる病気にはどんなものがある?

第7章 感じる、反応する 神経

神経は体の情報を伝えるネットワーク

体の各部位、臓器の機能を担う─末梢神経系

自律神経は縁の下の力持ち─交感神経と副交感神経

人の感覚は20種類以上─感覚神経

明暗を感じ、物を見る─視覚

耳は音を聞くだけではない─聴覚、平衡感覚

化学物質の識別による─嗅覚と味覚

環境の変化をとらえるセンサー─皮膚感覚

痛みは部位によって異なる─痛覚

自分の“体”を感じる─深部感覚

脳の指令を全身の筋肉に伝える─運動神経

体をうまく使いこなすために①─錘体路

体をうまく使いこなすために②─小脳と大脳基底核

column

けがや病気で手足を切断した後、ないはずの腕や足を感じるのはなぜ

第8章 考える、動く 意識と行動

ヒトのこころはすべて脳の働き

本能による行動を起こさせる─視床下部、大脳辺縁系

2つの言語中枢があって成立する─言語機能

くり返しの刺激が記憶をつくる─学習と記憶

体中の感覚情報を受け止める─認知

生涯約3分の1の時間を費やす─睡眠

意識を保つためのしくみ─覚醒

column ヒトらしい感情や意志、理性はどこからやってくる?

索引