書籍詳細

セラピストのための解剖生理学の教科書

川畑 浩久=編著

サイズ・頁数 A5判・276頁
ISBNコード 978-4-8163-5924-8
価格(税込) 2,200円
発行日 2015.11.19

内容紹介

セラピストが学び直すのに最適な「解剖生理学」の本です。オールカラーなので見やすくわかりやすい教科書です。広範な範囲から、セラピストにとって大切な項目を厳選し、図解も添えわかりやすく解説しました。カラダの基本的構造や機能、そしてその変化をとらえる構成にしましたので現場でも役立ちます。難しい用語には、振り仮名を付けました。

目次

ONTENTS もくじ

第 1 章 カラダを感じる「解剖生理の基本」

解剖生理学の視点

ヒトのカラダの形と働きを知る!

ホメオスタシス

カラダの環境を整える「ホメオスタシス」とは?

カラダの診方

「見る・触る・聴く」力でカラダの異常を見極める!

細胞

小さな細胞が生物の活動を支えている!

遺伝子

遺伝子がカラダをとりまく環境をつくる

組織と器官

組織や器官が集まってヒトをつくる!

皮膚の構造

皮膚は刺激を感じてカラダを守る!

皮膚の感覚器

「痛い!」「触られた」感覚にもっとも敏感な皮膚

アロマと鍼灸

ストレスからの解放が皮膚を変える

COLUMN 再生の鍵を握る細胞



第 2 章カラダの形をつくる「骨と関節」

骨の構造

 骨はカラダを支えるためにある!

骨の役割

血液をつくり、カルシウムを貯める役割も!

リモデリング

 新しい骨に入れ替えながら強さを保つ!

カルシウム

 カルシウム代謝をつかさどる2つのホルモン

関節

 スムーズな動きを可能にしている構成体とは?

関節運動

 動かすときも、止めるときもカギとなる!

頭蓋骨

 脳を収めて守りながら顔の骨格にもなる!

顎関節

 話したり、噛んだりする動作の要となる

脊柱

 姿勢をつくる脊柱には大事な神経が通っている!

胸骨・肋骨

胸郭をつくり、心臓や肺を守っている!

肩関節

大きく動くからこそ不安定で問題も多い!

肘関節

回旋運動を支えている輪状靱帯とは?

手関節

骨の形状と傾きが動きを決めている!

指関節

手指が緻密に動くのは物を「つかむ・握る」ため!

骨盤

内臓を保護しながら、全身も支えている!

下肢骨

ヒトの最大の特徴である二本足歩行を支えている!

股関節

骨盤と脚を結ぶ節目であり、運動の要になる!

膝関節

関節構成体が大切な役割を果たしている!

足関節

脛骨が腓骨より短いために捻挫を起こす!

足のアーチ

歩くときに衝撃を吸収し推進力を与える!

修復

骨折と靱帯の修復

COLUMN ロコモティブシンドロームって?

第 3 章 カラダを動かす「筋肉」

筋の役割

 筋にはいろいろな形があり、その機能も分かれる!

筋収縮

 筋が収縮するしくみを知る

表情筋

 顔や頭のパーツを動かして表情をつくる

頚部の筋

 頚部の筋の働き過ぎはいろいろな問題を起こす!

胸部の筋

 カラダを大きく見せたり、呼吸をするために働く筋

腹部の筋

 腹筋を鍛えるときは筋の走行を意識させる!

背中の筋

 姿勢を保つために筋はいつも働いている

肩の筋

 筋が助けあって働くことでスムーズな動きが可能になる

前腕・手の筋

 手の機能は肘や前腕の筋により制御されている!

大腿部の筋

 大腿部の筋は歩いたり走ったりする動力源となる!

下腿部の筋

 ふくらはぎの中は4つの部屋に分かれている

足底の筋

 立っている・歩いているときにカラダを支える

マッサージ&ストレッチ

 筋や神経のしくみを理解して効率アップ!

筋修復

 「眠れる細胞」が覚醒して活躍する

COLUMN 疲労回復のヒントは渡り鳥



第 4 章 カラダに指示を送る「神経系」

神経の働き

 カラダを巡る神経の構造と役割

大脳

 誰が何といっても脳はカラダの司令塔

間脳・脳幹・小脳

 生きていくために欠かせない中枢神経

記憶

 脳は年齢にかかわらず鍛えることができる!

脊髄の役割

 脳と全身をつなぐ重要な神経のルート

脳神経

 脳から出入りする末梢神経が表情をつくる!

脊髄神経

 運動の指令や感覚情報を伝える末梢神経

自律神経

 2つの神経がカラダを無意識にコントロール

随意運動

 脳からの指令を筋に伝えて起こる運動

反射

 一定の感覚刺激に対する意思とは関係のない反応

痛覚

 危険から生命を守るための重要な信号

触圧覚と温冷覚

 皮膚を介してさまざまな情報や危険を察知

運動と脳活動

 運動を行うために必要な情報と制御とは?

運動感覚

 眼を閉じていてもカラダの位置がわかる

内臓感覚

 空腹・渇き・痛みなど臓器からくる感覚

視覚

 視覚は「光」を感じるスペシャリスト

聴覚

 音は空気~骨~リンパ液の振動によって感知される

味覚と嗅覚

 味覚と嗅覚で「味」と「におい」を感じる

COLUMN ・運動神経がいい人・とは?



第 5 章 カラダの調子を整える「内分泌系」

内分泌の働き

 ホメオスタシス維持の鍵を握るホルモン分泌

視床下部

 自律神経や食欲、体温などを調節する

フィードバック機構

 臓器の活動状況により変化する内分泌機能

成長ホルモン

 発育期の成長を促進する成長ホルモン

甲状腺ホルモン

 甲状腺から分泌され、心身を元気に保つ!

副腎皮質ホルモン

 ストレスホルモンという異名を持つホルモン

血液量・血圧調節

 血液量の調節や血圧調節に働くホルモン

膵ホルモン

 血糖値の調節にかかわるホルモン

性ホルモン

 エストロジェンとプロジェステロンは女性ホルモン

内分泌の異常

 内分泌の機能とカラダの代謝との密接な関係

 COLUMN カラダがつくる薬



第 6 章 カラダを巡る「血液とリンパ」

体循環と肺循環

 血液は常に一方通行で全身を巡る

心臓

 心臓は酸素や栄養素を全身に行き渡らせる

神経系の循環調節

 センサーで感知し絶えず循環機能を調節!

ホルモンの循環調節

 ホルモンの活躍で血圧をコントロール!

血液の役割

 循環することで役立つ、カラダのお目付け役

赤血球・白血球

 酸素を運搬する赤血球と免疫にかかわる白血球

血小板の止血作用

 血液を固めて出血を防ぐ優れもの

筋のポンプ作用

 静脈血は自分の力で戻ってこられない?

リンパ

 組織内の余分な水分や老廃物を回収する

むくみ(浮腫)

 余分な水分が溜まるとむくみが起こる!

 COLUMN 老化の始まりは血管から



第 7 章 カラダを守るしくみ「免疫」

免疫の歴史と役割

 カラダを病気から守る究極の防衛システム!

免疫を担う皮膚

 外敵からカラダを最前線で守る第1の防衛ライン!

粘膜免疫

 物理的バリアが弱いところでの第2の防衛ライン!

リンパ組織

 免疫の主役を担う細胞の成熟と働きにかかわる!

自然免疫

 カラダの中で働く第3の防衛ライン!

抗原提示

 免疫細胞が外敵かどうかを見極めるしくみ!

細胞性免疫

 Tリンパ球による直接攻撃は最終防衛ラインのひとつ!

液性免疫

 Bリンパ球は抗体という武器を持って闘う!

免疫力と病気

 低過ぎても高過ぎても病気を引き起こす!

アレルギー

 抗体がスイッチとなって反応が起こる!

笑いの効果

 日ごろの行いが免疫力を左右する!

 COLUMN 運動と虫歯の関係



第 8 章 カラダが吸収するしくみ「消化」

消化管と消化腺

 口から入った食物の円滑な消化・吸収・排泄を行う!

口腔・食道

 栄養素や水を最初に体内に取り込む!



 口の中の食物を噛んで消化しやすくする!



 消化を効率よく行うための酸性貯蔵庫

十二指腸

 2つのホルモンで消化を促進する!

小腸

 栄養吸収のメインステージとなる!

大腸

残りカスを運搬する最終ステージ!

排便

巧妙な神経支配で残りカスを排出する!

膵臓

三大栄養素の消化や血糖の調整を行う!

肝臓

栄養素の代謝だけでなく解毒も行う!

温熱療法

温め効果で内臓臓器の機能を高める!

COLUMN 肝臓が痛い目にあう前に



第 9 章 カラダがエネルギーを生み出すしくみ「代謝と排泄」

3大栄養素

 糖質、脂質、タンパク質をバランスよく摂取!

ビタミンとミネラル

 正常な代謝と機能維持に必要な栄養素

エネルギー代謝

 3大栄養素をエネルギーに変える!

体温調節

 体温を一定に維持するしくみ

熱産生と熱放散

 体温を保つためのふるえと非ふるえ

体温調節の障害

 うつ熱と発熱は体温調節の異常により起こる

腎臓

 腎臓は血液をろ過して不要なものを出す

腎小体と尿細管

 ろ過&再吸収システムで体液の恒常性を維持する

尿管と膀胱

 尿を通す管とそれを溜めるタンク

脱水

 体液は摂食と排泄のバランスで保たれる

 COLUMN 肥満大敵!



第 10 章 カラダのガス交換のしくみ「呼吸」

気道と肺

 生きていくために必要なガス交換を行う!

吸息と呼息

 肺はまわりの力に助けられ機能している!

呼吸形式

 胸式呼吸と腹式呼吸で主に使う筋は違う!

ヘモグロビン

 ガス交換でとり込んだ酸素を運搬する!

延髄の役割

 センサーで感知して呼吸をコントロール!

呼吸異常

病気や環境によって呼吸は変化する!

さくいん