書籍詳細

CD付き 史上最強図解 般若心経入門

頼富 本宏:編著+那須 真裕美+下泉 全暁:著

サイズ・頁数 A5判・272頁
ISBNコード 978-4-8163-5302-4
価格(税込) 1,650円
発行日 2012.09.19
  • CD付き

内容紹介

262文字からなり、最短・最小の仏教経典として、世界中で信仰されている般若心経。本書は、般若心経の基礎知識から、歴史、教えの内容、写経等、様々な視点からその魅力に迫った一冊です。付録のCDには、般若心経写経のお寺として名高い大覚寺門跡のお話と、読経を収録しています。

目次

第1章 般若心経の扉をたたく

・音で覚える  般若心経の読み方
・人の心をつかむお経  般若心経とは何か
・短いお経でやすらぎと真理を  般若心経人気の秘密
・『般若経』の奥深さに触れる  『般若経』群の中の般若心経
・二部構成の般若心経  般若心経の構造・構成
・今のかたち、昔のかたち  心経の庶民化
・ものしり玉手箱①  仏教の宗派

第2章 般若心経の歴史にふれる

・大本と小本  長い般若心経、短い般若心経
・般若心経の歴史①  インド
・般若心経が来た道  シルクロード
・大般若経の精髄  チベットの般若心経
・仏教の秘密蔵の心経  敦煌の般若心経
・信仰確立の故郷  般若心経の歴史② 中国の般若心経
・庶民のお経として発展  般若心経の歴史③ 韓国
・密教経典からやすらぎのお経へ  般若心経の歴史④ 日本
・ものしり玉手箱②  般若心経の歴史的展開

第3章 「読む」般若心経

・略本『般若心経』の基盤  玄奘訳『般若波羅蜜多心経』
・現存する最古の般若心経  鳩摩羅什訳『摩訶般若波羅蜜大明呪経』
・起源の古い広本  法月重訳『普遍智蔵般若波羅蜜多心経』
・広本心経トリオ  晩唐三訳(般若訳・智恵輪訳・法成訳)
・密教経典の血筋を示す  施護訳の般若心経
・梵本般若波羅蜜多心経の音写  幻の不空訳
・般若心経を和文で解釈  一休宗純と般若心経
・毒舌で般若心経をこきおろす?  白隠慧鶴の『毒語心経』
・絵心経  絵文字がつづる絵の般若心経
・ものしり玉手箱③  般若心経の呪句―菩提・娑婆訶

第4章 「学ぶ」般若心経

・ほとけが説いた経典である  仏説
・大きな、偉大な  摩訶
・さとりの智恵  般若
・彼岸に渡る  波羅蜜多
・『般若経』の精髄  心
・教えを貫く基本的要綱  経
・慈悲深き救いのほとけ  観自在菩薩
・奥深い般若波羅蜜多を実践した時に  行深般若波羅蜜多時
・この世のすべては5つの範疇に属するが、実体はない  照見五蘊皆空
・四苦八苦の苦しみからの解放  度一切苦厄
・舎利子よ  舎利子
・色や形のあるものは空と同じ  色不異空
・実体はないが存在する  空不異色
・物質的存在のすべてに実体はない  色即是空
・実体のないことを理解し、すべてのものを見よ  空即是色
・人間の4つの心の働き  受想行識
・以下同様に理解せよ  亦復如是
・すべての存在には固有にして不変の実体はない  是諸法空相
・生ぜず滅せず、垢ならず浄ならず、増えず減らず  不生不滅 不垢不浄 不増不減
・その立場に立てば、そこには色はない  是故空中無色
・物に対する精神作用も固有の本体を持たない  無受想行識
・すべての心身の感覚を否定  無眼耳鼻舌身意
・感覚を抱く対象をも取り払う  無色声香味触法
・目に見える世界も、意識にとらわれる世界もない  無眼界 乃至無意識界
・自分の無知を知り、執着を取り去る  無無明 亦無無明尽
・無明から老死までがすべてない  乃至無老死
・老いることも死ぬことも尽きることがない  亦無老死尽
・苦集滅道もない  無苦集滅道
・智恵もさとりもない  無智亦無得
・あらゆる執着を捨てて  以無所得故
・さとりを求めて修行する者  菩提薩埵
・般若波羅蜜多という最高の智恵によるが故に  依般若波羅蜜多故
・心にこだわりなし  心無礙
・心にさわりがないため恐れることもない  無礙故・無有恐怖
・一切の誤った見解から離れて  遠離一切顛倒夢想
・さとりの末に涅槃に到達する  究竟涅槃
・過去、現在、未来に存在するほとけ  三世諸仏
・この上ない完全なる覚り  阿耨多羅三藐三菩提
・これは効力のある真言である  是大神咒
・これは大いなる智恵の真言である  是大明咒
・これは天下無敵の真言である  是無上咒
・これは比類なき最上の真言である  是無等等咒
・あらゆる苦しみを取り除く  能除一切苦
・真実であることに間違いはない  真実不虚
・般若波羅蜜多の真言を説く  説般若波羅蜜多咒
・すなわち呪に説いて言うには  即説咒曰
・聖なる功徳の言葉「ギャテー」  羯諦①
・修行者を励ます聖なる言葉「ギャテー」  羯諦②
・彼岸に到った者よ  波羅羯諦
・みんな一緒にさとりの世界へ  波羅僧羯諦
・みんなにさとりがありますように  菩提
・成功を祈る  薩婆訶
・ものしり玉手箱④  語句の細部にまでわたる深い味わい

第5章 「深める」般若心経

・研究せずにはいられないお経  般若心経を研究した人びと
・仏教黎明期の般若心経の注釈書  慈恩大師基の『般若波羅蜜多心経幽賛』
・奈良仏教と般若心経  写経運動を進めた玄昉
・平安仏教と般若心経①  般若心経信仰の深まり
・平安仏教と般若心経②  嵯峨天皇と般若心経写経
・鎌倉仏教と般若心経  禅宗によって変化した役割
・現代と般若心経  時代を経ても変わらぬ真理
・ものしり玉手箱⑤  天皇たちの勅封心経

第6章 「書く」般若心経

・中身と功徳で人気  写経の代表
・心経そのものの威力  御守りとしての般若心経
・埋経・胎内納経の中心経典  納められる般若心経
・受持の功徳  衣と般若心経
・謎の法隆寺梵本  世界最古の般若心経か?
・「集字聖教序」般若心経  王羲之の文字による般若心経
・文人たちの般若心経  蘇軾と米芾の書写した般若心経
・隅寺心経  伝空海筆の般若心経写経のお手本
・鼠跡心経  愛らしくも謎に満ちた伝空海の写経
・良寛の般若心経  良寛の般若心経
・現代芸術家たちの般若心経  棟方志功と池田満寿夫
・物語の中の般若心経  広く知られた般若心経の霊験
・ものしり玉手箱⑥  見直された法隆寺梵本

第7章 般若心経とほとけさま

・隠れた般若心経の本尊  釈迦如来
・般若心経の主役  観音菩薩
・般若の智慧から生まれた麗しいほとけ  般若菩薩
・智慧のほとけと弘法大師空海  文殊菩薩
・武器を手にした守護神たち  十六善神
・玄奘を守護する異形の神  深沙大将
・般若心経と病気平癒と大師信仰の関連  秘鍵大師
・ものしり玉手箱⑦  なぜ多様なほとけが登場するのか

第8章 仮想・般若心経

・もしイエスが般若心経を読んだら  キリスト教と般若心経
・もし孔子が般若心経を読んだら  孔子と般若心経
・もし荘子が般若心経を読んだら  道と般若心経
・もしヘーゲルが般若心経を読んだら  不生不滅と弁証法
・もしニーチェが般若心経を読んだら①  遠近法主義と空
・もしニーチェが般若心経を読んだら②  超人と菩薩
・ものしり玉手箱⑧  他の宗教・思想と般若心経

第9章 超・般若心経

・驚きの序文  発心すれば、すなわち到る
・ほとけの境地  大心真言三摩地法門なり
・分解された経典名  題目は真理を物語る
・5本柱でできた聖典  この経に総じて五分あり
・四菩薩が昇る階段  教義書から曼荼羅へ
・湧き上がる功徳  甘露をそそいで迷者にうるおす
・ものしり玉手箱⑨  仏教を感じる日本人の感性に響くお経